短歌の目 第十二回 10月 自作振り返り
急に寒くなってきました。今年春に買ったスプリングコートはおって通勤しています。
自作振り返りということで、自分の歌の背景や反省を書いておきます。
1.渋
生きていくことは汚れることだってスポンジに茶渋なすりつけつつ
激落ちくんのおかげで圧倒的に茶渋とりは楽になったのだけど、白いスポンジのかけらがみるみる茶色になって捨てられるのを見ると、結局激落ちくんが汚れを引き受けただけで汚れが消えたわけじゃないんだよなって思う。
2.容
生きていることを忘れて眠る日も受容体は開かれている
「容」を含む単語として受容体を思いついたはいいけど、あんまりうまく活かせなかった。休日に丸一日何もせず寝ていて(そこまで疲れているというわけじゃない)、これって生きていると言えるのか?と思うことあるんだけど、寝てるだけでも汗かいて汚れるし、体の細胞は活動しているんだな、と。
3.テスト
この漫画たまたま買ったの覚えてる テストの終わった午後の本屋で
定期テストの最終日の午後、近所の本屋で立ち読みしてるときの解放感。そうやって出会った漫画が一生の宝になったりもする。
4.新米
新米を抱えて帰る スーパーで他に何にも買えなかったよ
車も自転車も持ってないので、あまり重たい米袋は買って帰れない。なので実際は2kgのを買っていて、片手でいけるし他の品物も買える。
5.野分
野分すら秋を連れてはきてくれず半袖で歩く十月の夜
今年は台風のあと一瞬涼しくなったかと思ったらまだしばらく暑さが続いて、夜も20度超したりと蒸し暑い日々だった。でもこの記事をアップした頃には急に寒くなっていた。
テーマ詠「空」
休日の職場の窓から見る空はどんな空より青くて嫌い
休日出勤というよりは、世の中の休日が自分の出勤日であることが多くて、行楽日和だったりすると恨めしい気分になる。でもこの歌の「どんな空より青く」の続きをどうするかはかなり悩んで、意味をとおすのと字数的に「嫌い」としてしまったんだけど、自分としてはあまりしっくりきていない。
短歌の目 第十二回 10月
間に合っ…た…。
1.渋
生きていくことは汚れることだってスポンジに茶渋なすりつけつつ
2.容
生きていることを忘れて眠る日も受容体は開かれている
3.テスト
この漫画たまたま買ったの覚えてる テストの終わった午後の本屋で
4.新米
新米を抱えて帰る スーパーで他に何にも買えなかったよ
5.野分
野分すら秋を連れてはきてくれず半袖で歩く十月の夜
テーマ詠「空」
休日の職場の窓から見る空はどんな空より青くて嫌い
早稲田駅から永青文庫まで
先日、永青文庫に行ってきました。「歌仙兼定登場」ということで細川家ゆかりの刀が展示されるのでそれを見に行くのが目的でしたが、何より永青文庫という場所に行ってみたいとかねてより思っていました。永青文庫は細川家に伝来する歴史資料や文化財(細川コレクション)を所有する美術館で、少し前に日本で初めて「春画展」を開催したことでも話題になりましたね。春画展行きたかった…。
グーグルマップで調べたところ早稲田駅から徒歩15分とあったので、はりきって歩いたのですが、もっと長く感じました。道に不案内なせいもあると思うんですが。ちょうど早稲田大学関連の建物が並ぶエリアのど真ん中を突っ切って歩くかたちになり、行けども行けども早稲田早稲田。大隈講堂とか早稲田高等学校とか。道行く人も学生さんらしき人が多く、この早稲田エリアを抜け出せるのか不安になりました。敷地内に迷い込んで行き止まりになったりしないだろうか。
何とか早稲田エリアを抜け出して新目白通りに。そこを渡って目指す方角へと歩いたのですが、今度は昔ながらの静かな住宅街に突入してしまい、「え、こっちでよかったよね?」とまたもや不安に。地図を確認して、たぶんこっちで大丈夫だと思いながら歩いていると、川に行き当たりました。
神田川!
この辺の川沿いに住む人たちは、「窓の下には神田川」って感じなんですかね。そんな寂れたアパートはなさそうですが…。神田川は緑がかっていい感じに淀んでて、あの歌のわびしい雰囲気に合ってるなと思いました。春にはここが桜並木になるんですね。いいなぁ。
と思ったらさらにこの坂道というか階段を上らないといけないんですね…。
やっと着いた!
瀟洒な建物、小高い丘の上の鬱蒼とした木々に囲まれた静かなロケーション。さすがは細川家だなぁ、と。中の展示も含めて、美へのこだわりと、それを維持して後世に伝えようとする意識というか使命感みたいなものが伝わってきました。代々、美への情熱が受け継がれてきた家なんですね。
「短歌の目」第十一回 9月
「短歌の目」再開第一弾、投稿します。
星
挙式にて皆賛美歌を歌うなか「星の世界」を我独唱す
吹
ドーシドレーラーソーファーミファソーレーーみんなで吹いた「威風堂々」
はちみつ
プーさんのハチミツかけて召し上がれ ちびくろサンボのバターつきパン
川
夜の川揺れる光の縞たちはことほぐ今日も生きていること
秋刀魚
嘴に箸は似ている 柔らかい秋刀魚の肉をついばんでいく
テーマ詠 秋
「あの山、草が揺れてる」「あれは木よ」一番古い台風の記憶
もう一度上映してほしい 『逆襲のシャア』
今週のお題「映画の夏」
いま、スタジオジブリ総選挙というのが行われています。投票の結果、1位になった作品はスクリーンで上映されるそうです。(注:投票は8月28日まで)
私は『もののけ姫』に投票しました。中学の時かなりロングランで上映されていたにもかかわらず観に行かなかったことを死ぬほど後悔してるからです。大画面で見たかったアシタカの勇姿、獣たち、圧倒的な描き込みの背景…。映画館の音響で聞きたかったアシタカセッ記。もし『もののけ姫』が1位になったら這ってでも見に行きます。でも、そうとう票が割れそうですし、厳しいかもしれません…。
そんな感じで、どうしてももう一度スクリーンで上映してほしいと願っている映画がもう一つありまして。『逆襲のシャア』です。『機動戦士ガンダム』で始まったアムロとシャアの物語に決着をつける完結編。DVDでもう何十回と観ているのですが、何度観ても飽きないし、ラスト・シーンにぐっとくる。輝くサイコフレーム、地球から観た宇宙(そら)の光景、あれをスクリーンで観られたら…。
『逆襲のシャア』が上映されたのは1988年、私は当時5歳なので、どうあがいても観に行けなかった。で、1988年上映ということは、再来年の2018年に30周年なわけですよ!30周年記念にスクリーン上映、やってくれませんかね?リメイクは必要ありません。作品としての完成度が高いのであまり変えてほしくないし、映像も今上映しても遜色ない美しさだと思います。
まぁ、アムロとシャアの因縁を知らずにいきなり逆シャアを観るのは厳しいと思うので、その前にまずファーストの劇場版を上映するか、あるいはファーストのアニメ全話再放送するかしないといけませんが、そのへんはお任せします(個人的にはアニメ全話観るのがおすすめ)。ただただ私は逆シャアがスクリーンで観たい。その願いと祈りを込めてこの記事を書きました。