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緋綸子の雑記帳

私が誰かのブログを読んで楽しむように、見知らぬ誰かが私の記事を読んでくれたら。

『ハイキュー!!』 白鳥沢の選手たち

仕事でもやもやしたことがあったので帰りがけのコンビニで何か気分の晴れるものを買おうと思い、手にしたものが『ハイキュー!!』21巻だったんだけど、これがもう想像以上のヒットでした。

私は『ハイキュー!!』のコミックスは持ってなくて、ジャンプ本誌で読んでたこともあったけど、ここ最近はジャンプ読んでないのでネットでの他の人の感想が唯一の情報源でした。21巻もコンビニに置いてるから最新刊だろうというくらいの認識で買ったんだけど、この巻は春高予選決勝、烏野VS. 白鳥沢戦の決着がつく巻だったんですよね。もうこれがめちゃくちゃ面白くて、すぐに白鳥沢戦の残りの巻(17~20巻)も全部買ってきて読んでしまいました。何がそんなに面白かったかっていうと、白鳥沢の選手のキャラや関係性がすごくツボで。平たくいうと、白鳥沢の沼にドボンしてしまいました。

 

※注意:上にも書いたように、ハイキュー!!に関しては読んだり読まなかったりで何となく知ってる部分もあれば、抜けがあったりもします。そんな人間の書いた感想です。

 

  

 白鳥沢の大エース・牛島若利(ウシワカ)はけっこう前からちらっと登場しているキャラで、今この漫画に出ている高校生バレー選手のなかでは最強に位置する選手だと思うんですが、あまり親近感が湧くというタイプではなかったんですよね。で、白鳥沢のチームに個々のキャラの魅力とかそれほど期待してなかったんですが、完っ全に私が間違っておりました。こんな可愛い奴らだとは想像してなかった…!

 

ハイキュー!!』は、どのチームでもバレーに対する考え方や才能の有無など異なる背景をもった選手たちのさまざまな関係性が描かれてるのですが、白鳥沢も例外ではなく。特に白鳥沢の場合は、牛島があまりにも別格すぎて、もちろん他の選手たちも皆実力者ぞろいなんだけど、だからこそそれぞれ牛島の存在に思うところがあって、そういう牛島を中心とした関係性が描かれているのが非常に面白かった。そして、読み進めるうちに、他のキャラとのかかわりを通して牛島自身の性格もだんだんわかってきて、かわいく思えてくるのが面白い。

あと、監督もまた曲者で。鷲匠鍛治監督、この人が高さとパワーの信奉者で、その象徴のような牛島の力を最大に発揮するためのチームを作り上げているのですよね。で、そのやり方に合う選手もいれば合わない選手もいて。セッターの白布は前者で、牛島を立ててその力を最大限に生かすことにやりがいを感じているからこそ、正セッターとして起用されている。一方、三年セッターの瀬見は、セッターとしては白布より巧いという評価もあるにもかかわらず、牛島の影に徹しきれないため、正セッターからは外されていて、そのことを本人も理解している(それでもくさったりせず、自分の出番の中で最大限に活躍している)。こういう事情がちょこちょこ間に描かれているのが、面白くてたまらない。チームとして勝つために、切り落とされているものがあるんですよね。

 

で、白鳥沢で私の一番好きな選手は五色工(ごしき つとむ)君なんですが(何でいきなりふりがな)。五色君は一年生唯一のスタメンで、次期エースを期待されている選手。大エースである牛島にバリバリの対抗意識を燃やしていて牛島にも直接それ言っちゃうような子。この子がもうかわいくてですね。熱い白鳥沢戦で、思わず笑ってしまうとこの半分はこの子のおかげだと思う。牛島に対抗意識燃やして大口叩いているのを白布に煙たがられたり、キレキレのスパイクで活躍する一方、サーブやレシーブで派手にミスって監督に怒鳴られてへこんだり、どう考えても主人公キャラなんですよ。白鳥沢学園が舞台の物語だとしたら、この子が間違いなく主人公です。言動の素直さは日向に通じるものがあり、才能に恵まれた日向って感じ。まさか、主人公チームに立ちはだかる強豪中の強豪にこんなキャラがいるとは想像もしてなくて、そのギャップにやられました。怒る監督も、厳しいことをいう白布も含めて、皆に期待されていて、何だかんだかわいがられているんだろうなーということが、ところどころの描写からうかがわれて、読んでいて頬が緩みました。

 

この決勝で烏野が勝ち、白鳥沢は負け、日本を代表するバレー選手への道を進むであろう牛島も高校バレーとしては引退を迎えます。このとき、牛島から後輩一人一人に淡々と、その選手の課題やアドバイスが贈られるのですが、最後、自分は何を言われるのだろう、こんな課題だらけの俺がエースなどという大口を…とぐるぐる考えていた五色君には「頼むぞ」の一言だけが贈られるのがもう最高に熱くてですね。「はいっ」と応えながら涙と鼻水出してる五色君、良い。フンッという表情の白布さんがツボでした。

正直、この『ハイキュー!!』でどの学校よりも、三年生引退後のチームを見てみたいと思うのが、白鳥沢です。これまで、誰よりも強い牛島を生かすことにやりがいと誇りを感じていたセッター白布がですよ、まだまだエースとしては頼りないところもある五色と、どういうチームを作っていくのか、その物語を読んでみたい。

 

(今回の記事では全部書けませんでしたが、天童さんのキャラ魅力的だし、大平さんの安定感も好きだし、牛島と他の3年生たちの仲間らしさとか、白布の牛島、瀬見、川西、五色それぞれへの態度の違いとか、白鳥沢は見どころいっぱいで面白いです。)