緋綸子の雑記帳

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選ばれない人がチャンスを掴むために 『ハイキュー!!』 第218話

ハイキュー!!』第218話「最後まで」感想です。

 

 

今回は、まさに私の望んでいた展開でテンション上がりまくりでした。宮城1年生合宿編は五色君が合宿メンバーにいるうえに、ウシワカ、天童、瀬見さんなど白鳥沢三年生も助っ人として登場してうれしかったのですが、白布たち2年生は出る幕なさそうだなーと思ってたんですよ。そしたら今回、白布・川西の2年生コンビも登場。まさかの白鳥沢レギュラー集合に、このメンツで出てくるのはもうこれが最後かもしれん…と思いつつもうれしかったです(大平さんとかいないけど)。まぁ、その陰には、生ガキにあたった斉藤コーチの尊い犠牲があるのですが…。やっぱ前々回のあれフラグだったのか。

白鳥沢チームの人間関係自体が好きなんですけど、そこに日向がからんでいくことで関係が動くのがさらに好きで、まさに今回はそんな展開で、大変面白かったです。

烏野10番(日向)が今回選ばれた合宿メンバーではなく勝手におしかけたという事情を聞いて「マジかよやるなあ!」と面白がる川西。対して白布はその話を聞いて、何か思うところのある表情。

ウシワカに直接話しかけてアドバイスを求める日向を見て白布は「お前は牛島さんにアドバイスをもとめなくていいの?今後いつ来てくれるかわからないぞ」と五色に声をかける。対して五色「ライバルにアドバイスを求めるのはちょっと…」と寝ぼけたことをぬかすので、無言で冷ややかな目をする白布。そして、

「少なくとも行動を起こすという点でお前は今確実に烏野10番に出遅れたわけだ」
と言い放つ。それでようやく白布のいうことを理解した五色君「牛島さん!!」とウシワカの元に駆けていく。かわいい。

いやー、この一連の白布と五色のシーンよいですね。この二人の関係すごく好きなのでうれしかった。

今回の二人の会話でわかったことは

① 白布は日向の行動を評価している。

② 白布は五色をエースとして育てようと思っている。

 

21巻、烏野に負けた後、白鳥沢チームの引き継ぎのシーンで、ウシワカの「頼むぞ」の一言に涙する五色を皆笑顔で見守っているのですが、白布だけは厳しい顔つきなんですよね。あれ何でかなーと思ってたんですが、五色がエースとなることを白布は楽観視していないんですね。感情に流されないシビアなリアリスト白布さん、素敵(まぁ自分にかかってくるしね。リエーフと研磨の関係を思い出す)。

五色は白鳥沢唯一の一年スタメンという有望選手でそれに見合う努力もする子なんですが、実力で選ばれ続けてきた結果自然とふさわしい環境を与えられてきたので、練習以外で何かを得るために自分から行動するという意識が薄い。

一方、白布は選ばれない側の人間のハングリーさや執着、なりふりかまわなさが、選ばれた優秀な人間のポジションを脅かすこともあることを知っている。自分もそうやって行動してきたから。

それをちゃんと五色に伝えようとする白布君えらいな。これからも大変だろうけどエース五色を育てつつ共に成長してほしい。

そして今回一言も発していない鷲匠監督の存在感。今日はもうあえて何も言わんぞという姿勢が読み取れます。たぶん、今回の合宿に手ごたえを感じてるからなんでしょうね。いつものことながら濃い一話でした。