緋綸子の雑記帳

私が誰かのブログを読んで楽しむように、見知らぬ誰かが私の記事を読んでくれたら。

ケガをして傷を縫われた

ある夕方、帰る途中でつまづいて転んで前方に倒れこみ、足元にあった物にすねをぶつけた。すぐ立ち上がって公共交通機関に乗ったあと、ズボンの裾を上げて見ると、出血はそれほどないが開いた傷から黄色い脂肪が少しはみ出ていて、ひえーっとびびってしまった。ぶつけただけかと思ったら、ちょうど物の角っこに当たってサクッと切れてしまったらしい。周囲から見たら転んですぐ立ち上がった人なので、誰も私を気にしていない。内心、ヤバい…どうしよう…と思いながら、カバンの中をあさって、ただ1枚だけ絆創膏を見つけた。傷を洗ってもいないのに汚いかなと思いながらも、傷がぱっくりしたまま歩く方が気分的にきついので、無理があると思いながらも傷に貼った。傷は横一文字で長さ4cmくらいなので、何とか絆創膏で覆うことができた(もちろん真ん中のパッド部分をはみ出ているが)。その上からティッシュで押さえて静かにしていた。いったん家に帰宅して、夜間診療をやっている医療機関を探してタクシーで受診した。ほどなく外科の医師に診てもらった。傷を見せると、

「あー、これはさすがに縫わんとなかなか治らんやろうね」

と、診察台に横たわるように言われた。麻酔をして傷を洗い、縫うことになった。この麻酔をするときが一番痛く、「いっ」と声が出て、足(footの部分)がかくかく震えてしてしまった。麻酔がどれほど効いてくれるかと不安だったが、洗うときや縫うときはそれほど痛くなく、局所麻酔すごいと思った。それほど騒がなかったので

「やっぱ女の人は強いね。さっき診た男性はめちゃくちゃ痛がってたよ」

と褒められたが、私はそれほど痛みに強い方ではない。たまたま今回の傷はひどく痛くはなかっただけだと思う。本当に痛かったら大騒ぎする。

傷の深さをピンセットの先端で示してくれて(1cm弱くらいのようだった)、骨の近くまでいっていたと言われる。6針縫われたらしい。看護師が縫った上からガーゼを当て包帯でぐるぐる巻きにした。この包帯は翌日まで緩むことなくきゅっとしっかり巻かれていて、さすがプロと思った(翌日に靴下を脱いだときに外側の一部は緩んでしまったが、それでも全部ほどけはしなかった)。包帯を巻いた状態で風呂はどうすればよいかと聞いたところ、怪我した足を湯船につけないようにするか、ラップかビニール袋で包んで患部を濡れないようにするよう言われたが、そんなこと可能か?と疑問に思った。

タクシーで家に帰り、縫われたあと1時間くらいすると麻酔が切れ始めて痛みが出てきた。ただ、ぱっくり開いている状態での不安な痛みとは雲泥の差で、きっちり縫ってもらったんだから後はしっかりくっつくのを待つだけだと思うと痛くてもそれほど怖くない。夜間診療はつくづくありがたいと思った。家族と職場の人に連絡し、家族からは大事に至らなくてよかったと言われた。職場の人にも心配され、翌日は仕事を休んでよいことになった。通勤でそれなりに歩くので、ほっとした。結局怪我した当日は風呂には入らずシャワーもしなかった。

翌日、夜間診療の医師に書いてもらった紹介状をもって近くの診療所を受診した。包帯をとって傷をみてもらい、経過は問題ないとのことで消毒され防水パッドを貼られた。普通にシャワーや入浴も問題ないとのことで安心した。濡れてパッドが剥がれても傷部分を乾かして清潔にしてまた防水パッドを貼ればいい、防水パッドはドラッグストアで売っているとのことだった。帰りにドラッグストアに寄ると、ちゃんと防水パッドがあったので買った。私はあまり怪我をした経験がなく、親知らずの抜歯を除けば傷を縫われたのは初めてなので、こういうふうに適切な処置をされ、必要なものが手に入ることにいちいち感動した。初めての経験をしてハイテンションになっているのかもしれない。

なるべく傷を刺激したくないので、パッドが濡れて剥がれないよう入浴はせずシャワーだけにしている。最近のは普通の絆創膏も風呂で剥がれないから大丈夫とは思うのだけど。で、あまり意味はないように思うが一応傷周辺はラップを巻いてみている。あと、直接患部に水流の勢いが当たらないようにシャワーは座った状態でしている。立ってシャワーするのに慣れているので、座るとどうもすっきりしないけど。

その次の日は通常どおり出勤した。上司や後輩から「大丈夫(ですか)!?」と笑われた。そう、なんかお互い笑うしかないんだよね。反応として。まぁ、笑える範囲で済んでよかったというところ。