緋綸子の雑記帳

私が誰かのブログを読んで楽しむように、見知らぬ誰かが私の記事を読んでくれたら。

近況 ジョジョと斉木と明月記

大きな仕事の〆切はないのでそこは気が楽だけど、この時期に多い書類仕事が順調に蓄積されている。勤務時間終わったあとの夕方~最終バスの時刻までに少しずつ片づけられればいいんだけど、その時間帯にカンファレンスとか入ったりすると、書類を処理する時間がない。

あと、上司に頼まれていたある分野のまとめとか(緊急性があるわけではなくて、なんと昨年から言われているのを伸ばし伸ばしにしていた。いいかげんにしろ)、最近「あれはどうした」と上司に言われたのでさすがに今やっている。

 

趣味の方。ジョジョ5部アニメは最近ノトーリアスBIGからポルナレフ登場までまとめて見た。ノトーリアス戦はトリッシュが活躍するのが大好き。リゾットVSドッピオ戦は主人公陣営であるナランチャエアロスミスが第三の要素として絡んでくるあたりがあらためてすごいな、と。キングクリムゾンVSメタリカはどちらの覚悟も読み合いもすごくてベストバトルのひとつですよね。アバッキオの死の回は、時間の流れ方とかすごくよかった。ローマ、コロッセオにくるといよいよ最終章感がましてきて、昔読んだときは恐ろしかったグリーン・デイとオアシスとの戦いが、最後の楽しいお祭りのように感じられてしまった。満身創痍のブチャラティがつらい。

漫画は、最近ストーリーものを追いかける気力がなくて、ゴールデンカムイ進撃の巨人も最近のコミックス数巻くらい買えないでいる。でも何か読みたくて先日は斉木楠雄のψ難の10~12巻を買ってきた。昨年少しずつ集めていて、ちょうど10~15巻を持っていなかったのだ。10~12巻は楠雄の兄の空助初登場でその後も何回か登場する。空助の天才なのに弟に一度も勝てなくてこじらせているキャラクターは秀逸だなと思った。

あと、読書では『定家明月記私抄』(堀田善衛)を少し読んだ。定家、歌人ということしか知らなかったけど、二流貴族として暑い中も寒い中も雨雪の中も日々どこかに出かけて誰それへの挨拶だったり後鳥羽上皇の放埓な遊びにつきあったりしないといけなくて、老体(40代だけど、いろいろ体悪くしていたようだ)にはしんどいみたいな日記つけていて、いつの時代も大変だよなと思ったりした。また、明月記のなかに出てくる、

行蛍なれもやみにはもえまさる子ヲ思ふ涙あはれしるやは

という、病気の息子を思って詠まれた特に公には出ていない歌について、「他に掛け替えのない深甚な経験にもとづくものが(中略)平凡なものになるという奇観」と作者が書いていたのが興味深かった。こんな私生活に基づいた歌も個人的に詠んでいたのだなと親しみがわく。

 

『えーえんとくちから』 (笹井宏之)

4月から笹井宏之さんの出身の県に住んでいる。駅の本屋には、穂村さんの歌集は置いていないけど、笹井さんの歌集は地元だから平積みされている。新刊のちくま文庫の『えーえんとくちから』も平積みされていたのを買ってきた。

途中まで読んだけど、どの歌も「いい」「好き」と思う。分かるって簡単に言ってはいけないのだろうけど、「その感じ分かる」って思ってしまう。私はどうしても短歌を深く読みこんだり、感じたことを言葉で表現することがあまりできなくて、直感的に「いい」「好き」と思うだけだ。ただ、ひとつひとつをゆっくり味わっておいしく読んでいる。

 

文庫で20ページ目の

 

からだにはいのちがひとつ入ってて水と食事を求めたりする

 

からっぽのうつわ みちているうつわ それから、その途中のうつわ

 

しっとりとつめたいまくらにんげんにうまれたことがあったのだろう

 

の3首は、読んでいて病室がイメージとして浮かんできた。勝手な私の思い込みかもしれないけれど、体や命を感じるときって具合が悪くてじっとしているときとか、そういうときだと思う。イメージとしての病室って、現実の病室とはまた別物だなと思う。なんか昔のドラマや映画で見たようなグレーがかった白の空間。明るいようで薄暗くて静か(実際の病室ってそんな静かじゃないと思う)。そんな光景が浮かんでくる。

 

どの歌もとてもよいので、こんな言葉をつむげることをうらやましく思ってしまう。「ゆでたまごの拷問器具」とかも、いつもあの道具を見るときに瞬間的に感じる自分の皮膚を切られるようなイメージをとてもうまく表現していて、くやしいほどだ。

 

作者は私と同じ年の生まれらしい。まだあまり詳しいことは知りたくなくて知らないのだけど、10年前になくなったらしい。今日が命日だそうだ。

好きなもの、愛着のあるもの、影響を受けたもの

思い出すままにメモ。印象に残っているものを中心に。ところどころ記憶が薄い。

随時追加するかも。

 

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短歌の目 二期 7月

毎日暑いですね。通勤がつらい。

 

短歌の目7月のお題です - はてな題詠「短歌の目」

 

 

1. 透

透明のビニール袋空に舞いもう二度とここに戻ってこない

 

2. ホイップ

ホイップとチェリーとプリン本当はそんなに合わないの私たち

 

3. 果

なれの果て見届けていて忘れてもいいから全部持っていくから

 

4. ペンギン

終電の行ってしまったホームにてペンギンのようにうなだれている

 

5. 短夜

短夜は夢も見れずに終わるから起きて待ってる日が昇るのを

 

テーマ詠 「あつい」

汗に濡れ火照っては冷め乾いてく体が夏を生き延びている