緋綸子の雑記帳

私が誰かのブログを読んで楽しむように、見知らぬ誰かが私の記事を読んでくれたら。

エヴァ 当時の盛り上がり

こんな話題を見かけたので↓

https://anond.hatelabo.jp/20180303064407

私はアニメ放映時はまったくエヴァのこと知らなくて、劇場版『シト新生』公開前に当時買い始めたファンロードでものすごい盛り上がってるの見て映画を観に行った人間なので、アニメ放映時や最終回のときのことはわからないけど、それに続く春・夏映画公開のときの熱いムードは覚えてるので、自分の所感も交えて記憶のままに書いてみる。

綾波レイのキャラデザのインパク

今の人が見ると他の作品とそう変わりないと感じるのかもしれないけど、とにかくレイちゃんの造形が新しかった。あのイラスト一枚で見たい!と思わされるものがあった。特徴的なシャギー、赤い瞳、無表情、制服のシワ、明朝体レタリングで縦に綾波レイの文字。この子は一体どんなキャラなのだろうと想像を掻き立てられるし、イラストとして描きたい欲がすごい。その後綾波に影響を受けたキャラが他作品にたくさん生まれたものです。

謎本

インターネットはあるにはあったのだろうけど、まだそんなに普及してないのでもっぱらアニメ情報誌などで盛り上がっていて、あと『エヴァンゲリオンの謎』的なタイトルの本がコーナーができるくらい量産されていた。よくくだらないものしかなかったと揶揄されるけど、私が買ったものはわりとちゃんとしてた。各話の過去の作品へのオマージュネタの解説とか、庵野監督が影響を受けたもののルーツとか作品にちりばめられた哲学、宗教要素をおおまかに解説してくれてたり、読みごたえがあった。

春エヴァシト新生

上映時間のほとんどが総集編で新作部分は 30分。新作はアスカ復活で盛り上がってきたところでぷつりと終わる。からの、わた~し~にかえ~りなさ~い~♪(この魂ルの入り方、神) この、新作たった30分、しかも中途で終わりというのが物議をかもした。

ちなみに私にとってはこれが初めて観たエヴァ。総集編っていってもこれまでのストーリーをわかりやすくしたような親切なものじゃないのですよ。なんていうか、映像と台詞の洪水。印象的なカットがやつぎばやに差し込まれ、かと思えば同じ台詞を何度も何度もリフレインしたりして、世界にひきこまれる。ちょっと怖い。庵野監督の造り出す映像の力がこれでもかと発揮されてる芸術的な総集編だった。初見でこれ見てもわかんないでしょって言われるけど、たしかにストーリーはわからないんだけど魂に伝わるものがあった。これを映画館で観れてよかったと思う。

夏エヴァNHKローカル特番。

いよいよ本当に完結となる夏公開の『Air/まごころを、君に』。地元では昭和館という古い映画館でだけ公開されてて、公開当初は行列ができてた。NHKローカル番組で社会現象としてのエヴァについての特番が作られて昭和館の長い行列が映し出されたりした。ナレーションが当時地元で人気のCROSS FMのDJ 北野順一だったのを覚えている。番組自体は、エヴァは大人も夢中にさせる深いアニメ…という感じでそれ以上つっこんだ内容ではなかったと思うけど。

・荒ぶる庵野さん

そんな感じで一般層にもエヴァというものが認知されて庵野さんをテレビでお見かけすることもあったけど、まぁひやひやしましたよね。どう考えてもお茶の間向きではない。あと雑誌とかのインタビューでも、ファンに攻撃的だったりとか。まぁこれは放映終了当時批判の声がすごくて(ほんとは批判だけじゃないだろうけど本人には批判のほうがより伝わりやすいのかも)まいってたり、あと今でこそ知られてるけど作品作りで精神的に使い果たしてしまうらしくそれで余計にそんな態度になったのかもしれない。とにかくそういう庵野監督の言動もファンからは注目されてた。

アダルトチルドレン

この用語当時すごく流行ってエヴァに結びつけて語られてた気がする。正確な定義とかよく知らないけど。

エヴァプリクラ

スペースワールドエヴァのプリクラがあったんで、シンジ君やカヲル君とネルフロゴ付きのプリクラを撮った思い出。

なんか全然まとまりがないけど思いだせる当時のエヴァにまつわるエピソードはこんな感じ。みんなとエヴァで盛り上がった記憶があるわけではないんですよね。いまみたいにネットが普及してるわけじゃないし、学校でもエヴァを見てるらしい人はいてもエヴァ仲間というわけではなかった。それでも私個人のなかではこんなに熱く盛り上がってたし、そういう人がたくさんいたんでしょう。そうやって謎本もできたし映画に行列もできて一般に可視化されて いったんじゃないかな。