緋綸子の雑記帳

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金曜ロードショーで『ジュラシック・パーク』を観た。

ジュラシック・パーク』を観た。うちのちっちゃいテレビでではあるけど、それでも画面のなかを恐竜が動き回るのは楽しい。ひさびさに見たのでストーリーをあまり覚えていないと思っていたけど、見ていたら「あ、このシーンね」「この先ああなるんだったな」と、その先の展開を思い出せた。シンプルなストーリーだし。

それにしてもストーリーの構成が巧みだなーと思う。初めのうちから、犯罪の計画とシステム管理の問題、恐竜が知恵をつけてきていること、暴風雨が迫っていることなど不安要素が少しずつ匂わされるところとか、悪役は中盤の暴風雨の陰惨な雰囲気のなか退場し、そのあとはグラント博士と子供たちを中心としたスリル満点の命がけアドベンチャーが明るい雰囲気で描かれてハラハラしながらも楽しく見れるところとか。

 

この映画が上映されたのは1993年で私が小学5年生、弟が2年生のとき、映画館に見に行った。うちは母があまり映画館を好まずなかなか映画館に行く機会がなかったのだけど、そんな我が家でも見に行ったくらいなのだから、それだけ大人も子供も楽しめること間違いなしの信頼できる大ヒット作だったのだろう(うちの弟が恐竜大好きというのも決め手になったと思う)。子供時代にこの映画をスクリーンで見ることができて本当によかったと思う。シンプルに映画ってすごい!と思える原体験となった。

映画を見た当時に同年代だったこともあって、パーク創設者であるハモンドの孫のレックス、ティム姉弟が好き。子供のときって物語のなかで子供が活躍するとうれしいんだよね。うちも姉弟だというのもあって特に。それで、姉弟二人とも活躍していたように思っていたのだけど、今回観たら弟くん、そこまで役に立ってなかった。恐竜オタクではあったけど、その知識はそこまで生かされてなかった。一方お姉ちゃんが思った以上にすごかった。弟くんはまだ幼くて体格がだいぶ小さいこともあって、高いところを上り下りするなどの難関があると途中で音を上げるんだけど(当然だと思う)、その隣でお姉ちゃんは特に何も言わずに淡々とこなしている。お姉ちゃんだって子供なのに。すごいと思ったのは終盤のパークの建物内でのヴェロキラプトルとの攻防で、天井の上に逃げようとしてその天井の通気口みたいなところからお姉ちゃんは落ちそうになるんだけど(下にはヴェロキラプトルが待ち構えている)、懸垂の要領で自分の体を引き上げて天井裏に逃れていた。もちろんグラント博士が引っ張って補助してくれたんだけど、あれ、グラント博士の力だけではあんなスピードで引き上げられないよ。よく見るとお姉ちゃん、引き締まった体をしている。最後にパソコンで電子ロックを施錠する場面も、私は姉弟の活躍と覚え違いしていたんだけど、お姉ちゃんの能力だった。お姉ちゃん大活躍じゃん。

姉弟の演技、セリフにあまり芝居がかったところがなく、ごくごく自然にきょうだいしていて、恐竜が近くにいるときの表情とかもすごくよかった。恐怖していながら意外と冷静にちょこまか逃げ回っているのだけど、そこに不自然さがない。二人を応援しながら一緒にドキドキできて、いらいらすることもない、良質なエンターテインメントに仕上がっている。

グラント博士、サトラー博士、レックス、ティムといった主要人物の風貌がよいんですよね。小綺麗すぎず、どっかの研究室とご家庭から今連れてきましたという雰囲気。もちろんそう見えるようにしてあるんだろうけど。皆、とびぬけて美形俳優とかではないんだけど、とてもよいお顔をしている。